アナウンスルーム

アナウンサーブログ

徳光 雅英
徳光 雅英Masahide Tokumitsu
with a camera in Furudono Town 2-3
 さて町の大通り(国道349号)から路地を一本入ったところに、お菓子屋さんを見つけました。かしわ餅の幟の奥に見える看板(というか、建物そのものに書いてあるの)を見ると
オレンジの看板がお菓子屋さん。
オレンジの看板がお菓子屋さん。
かしわ餅の幟が立つ。
かしわ餅の幟が立つ。
 全菓博(全国の菓子の博覧会的なものか?)の名誉大賞に、技術優秀賞をとったお菓子を作っているらしく、腕のある和菓子屋さんのようです。
どうやら全国大会で賞を取ったようだ。
どうやら全国大会で賞を取ったようだ。
しかも2つも!
しかも2つも!
 入ってみると、奥様がご対応。でも…
「うち、結構テレビの取材が来るんですが、お断りしているんです。きょうも注文があって忙しいので…。これ、どうぞ。」
 と取材を断る代わりに、文字通り“看板商品”の松川葉(まつかわは)と三色最中を下さいました。
「松川葉は、昔町内の松川で煙草の葉を生産していたんですね、今も記念碑が建っていますけれども。そこからこの名前を付けました。
テレビの取材はお断りとの事。
テレビの取材はお断りとの事。
ショーケースには名誉大賞のお菓子が。
ショーケースには名誉大賞のお菓子が。
三色最中は、粒あん、白あん、抹茶あんの3つが入っているんです。」
 あら~随分手間がかかっているんですね。奥ではご主人が窯に火を入れる等して忙しそうで、取材は厳しそう…というかここまで話を聞かせて頂けて良かったです。“看板商品”も手に入りましたし、失礼しようとすると…
「徳光さんじゃないですか。」
技術優秀賞の最中も。
技術優秀賞の最中も。
看板商品がずらりと並ぶ。
看板商品がずらりと並ぶ。
 常連のお客さんのようです。
「おととい、『ゴジてれ』で古殿町に来るって言っていましたよね。」
「どこに来るのかなって話していたんですよ。ここのは、何でも美味いから。」
とご夫婦。このお客さんの声を聞きつけて…
地元のなじみのお客さんだ。
地元のなじみのお客さんだ。
山形屋のお菓子の良さを熱弁。
山形屋のお菓子の良さを熱弁。
 奥からご主人が。
「あら、徳光さん。そこで食べて行ったら良いんじゃないの。」
 椅子やお茶まで出て来て…何だか取材、大丈夫そうです。
常連客の声を聞いて、ご主人登場。
常連客の声を聞いて、ご主人登場。
売り物のお茶まで…ご主人、大丈夫です。
売り物のお茶まで…ご主人、大丈夫です。
 三色最中は最中の皮も三分割風のデザイン。中には確かに3種類の餡がたっぷり詰まっています。
 小豆餡のしっかりした風味と甘さ、白あんの円やかな舌触りと円やかさ、抹茶餡は甘さの後から抹茶の風味が口の中に広がり…1つで3倍美味しい“味変”最中です。これが4年に1度開かれる全国菓子大博覧会で今から59年前の昭和40(1965)年に技術優秀賞に輝いたのです。半世紀以上愛される味というのも分かります。
三色最中は、皮も3分割されたデザイン。
三色最中は、皮も3分割されたデザイン。
文字通り3種類の餡がみっちり詰まっていた。
文字通り3種類の餡がみっちり詰まっていた。
 因みに松川葉は12年後の昭和52(1977)年に名誉大賞を受賞。古殿町の山形屋、恐るべし!
日本のお菓子のオリンピック的な大会で2商品が受賞。
日本のお菓子のオリンピック的な大会で2商品が受賞。
そりゃ看板にもするわなぁ。
そりゃ看板にもするわなぁ。
 そんなお店は、次から次へと常連さんが買いに来ます。
 こちらの男性は
「おまかせ」
だそう。和菓子屋さんでも、おまかせってあるんですね。
「大体好みは分かっていますから。」
と奥様。個人商店ならではのやり取りです。
 そのほかにも柏餅を予約で20個買っていく人等、まぁ売れる売れる…。常連さんで大量に買っていくお客さんには“おまけ”で数が多い事も…。
おまかせを頼んだ常連さん。
おまかせを頼んだ常連さん。
なじみのお客様の好みは、しっかり把握。
なじみのお客様の好みは、しっかり把握。
 そんな地元で人気の山形屋三代目のご主人は御年81歳! 健康の秘訣は、
「ゴルフです。この前も回ってきたばかりなんです。」
 そして奥様が店の歴史を振り返ります。
「この店は、元々表通りに面していた店なんです。今は旧道になっちゃったけど。」
ご主人は今でもゴルフに出かける。
ご主人は今でもゴルフに出かける。
奥様が店の歴史を語る。
奥様が店の歴史を語る。
 一本裏に入ったように見えましたが、実はこっちが本来のメインストリートだったんですね。
「そうなの、昔は色んなお店や旅館があったんですよ、今はもうやめちゃった所が多いけど。」
と奥様。昔は地元で結婚式があると隅切りなどの、宴席用とお土産用のお菓子等の注文で大忙しだったそうで、
こちらの通りは、かつて商店が軒を連ねた。
こちらの通りは、かつて商店が軒を連ねた。
地元の結婚式があると多忙だったそう。
地元の結婚式があると多忙だったそう。
「一番大変だったのは300人と400人の式が重なった時。」
 そんなご主人、和菓子屋さん以外も、嘗てはそろばん塾でそろばんを教えていた事も。教え子からはお医者さんになった方も複数いるそうで、福島県の医療を陰で支えた…とも言えそうです。
百人単位のお菓子を複数組分作った事も。
百人単位のお菓子を複数組分作った事も。
実はそろばんの先生でもある。
実はそろばんの先生でもある。
 三代、80年以上続く店ですが
「子ども達は独立してそれぞれ仕事をしていて、うちの代で終わりなんですよ。」
と奥様。
「うちの味を継いでくれるっていう人が他人でもいれば、教えるんですけどね。」
とご主人。これだけ地元に愛されている和菓子の味、継ぎたいという方は是非。
「二人で160歳!」と話すご夫婦、結局テレビの取材を初めて受けて下さいました。
「だって突然来たから…。」
と奥様。アポなし旅なので、済みません<(_ _)> でも有難う御座いました。
継いでくれる人がいたら…と話すご主人。
継いでくれる人がいたら…と話すご主人。
アポなしゆえに取材できちゃいました。有難う御座います。
アポなしゆえに取材できちゃいました。有難う御座います。
 古くは福島のお菓子百選にもなった、間違いのない味ですよ。
 店は不定休です。国道349号から一本入った通り沿いにあります。オレンジ色の看板が目印です。昔ながらの味を是非。(つづく)
隠れた名店が古殿町にある。店名の由来を聞くのを忘れた…。
隠れた名店が古殿町にある。店名の由来を聞くのを忘れた…。
オレンジの看板が目印だ。
オレンジの看板が目印だ。
 実はこのロケ中、道路の反対側から視線を送っていた2人の子どもが…。そして路地裏に佇む大きなお地蔵様⁈

その4「剣士の双子少年と出会ってハプニング⁉ & 震災でも倒れなかった2m超のお地蔵様」は、こちらをクリック。
山形屋の取材中、反対側の歩道から視線を送ってくれていた2人。
山形屋の取材中、反対側の歩道から視線を送ってくれていた2人。
お地蔵さまにしては、大きいぞ!
お地蔵さまにしては、大きいぞ!
全文を読む
コメントを投稿してよろしいですか?
利用規約

中テレ会員サービス(以下「本サービス」)は、株式会社福島中央テレビ(以下「当社」)が提供する、ホームページ、各種ネットサービスを対象とします。
ユーザーは本規約の内容をよくご確認頂いた上で、本サービスをご利用ください。
当社は、ユーザーが本サービスをご利用されることにより本規約の内容を承諾したものとみなし、以後ユーザーと当社との間にて本規約が適用されるものとします。

1.    本サービスのご利用にあたって
本サービスへの登録は無料で行えますが、ユーザーの端末機からのアクセス、メッセージなどの受信に必要な通信費はユーザー自身の負担となる他、一部コンテンツは有料でご利用いただくものになります。ユーザーが本サービスの利用に際して行った一切の行為、その結果および当該行為によって被った損害について、当社は何等の責任も負わないものとします。

2.    個人情報の取り扱いについて
ユーザー情報は、当社からのサービス提供または利用者のサービス向上を図るための資料(個人が特定されない統計資料)等、当社の正当な業務遂行上必要な範囲に限定して利用し、その範囲を超えた個人情報の取扱い(目的外利用)を行いません。ユーザー情報自体の取り扱いについては、別途当社が定める「個人情報保護基本方針」に従い、適切に扱います。

3.アカウントの管理について
ユーザーは、本サービスのログインパスワード等の会員アカウント情報について、自己の責任において管理及び保管するものとし、第三者に開示あるいは貸与、譲渡、売買等をしてはならないものとします。アカウントの管理不十分または第三者の使用等によりユーザーに損害が生じた場合、その責任は故意・過失の有無にかかわらずユーザーが負うものとし、当社は一切その責任を負いません。

4.登録の変更・退会について
ユーザーは、登録情報に変更が生じた場合や、退会を希望する場合、当社が指定する所定の方法によって登録情報を変更または退会の手続きを行うことができます。

5.未成年による利用について
未成年者のユーザーは、本サービスの利用の一切につき、親権者等の法定代理人の同意のもと利用しなければなりません。未成年者のユーザーが、法定代理人の同意がないにもかかわらず同意があると偽り、または年齢について成年と偽って本サービスを使用した場合、その他行為能力者であることを信じさせるための詐術を用いた場合、本サービスに関する一切の法律行為を取り消すことはできません。本規約の同意時に未成年であったユーザーが成年に達した後に本サービスを利用した場合、当社は、当該ユーザーが本サービスに関する一切の法律行為を追認したものとみなします。

6.知的財産権について
本サービスに関する一切の特許権、実用新案権、意匠権、著作権、商標権等の知的財産権(それらの権利を取得し、またはそれらの権利につき登録等を出願する権利を含みます。以下「知的財産権」)は全て当社または当該権利を有する第三者に帰属します。ユーザーは、本サービスを利用するにあたって、一切の権利を取得することはないものとし、当社は、ユーザーに対し、本サービスに関する知的財産権について、本サービスを本規約に従ってユーザーの端末機においてのみ使用できる譲渡不能の権利として許諾するものです。したがって、ユーザーは個人で楽しむ目的(著作権法第30条第1項の範囲での私的使用)でのみ本サービスを利用できます。また、ユーザーは本サービスについて当社から提供された状態でのみ利用するものとし、本サービスに関する情報の全部または一部を、当社の了解を得ずに、複製、改変、貸与、配布等により転用してはなりません。

7.ユーザーによる情報の提供やアップロードについて
ユーザーは、本サービスの利用にあたってアップロードする文章、画像、動画、音声、音楽その他の情報(以下総称して「ユーザーコンテンツ」)について、その行為における適法な権利を有していること、及びユーザーコンテンツが第三者の知的財産権、所有権その他の権利を侵害していないことについて、当社に対し表明し、保証するものとします。ユーザーコンテンツに関する著作権は、当該投稿等を行ったユーザー自身に留保されるものとし、事前に著作権譲渡について当社がユーザーから許諾または同意を得たものを除き、当社は当該ユーザーコンテンツに関する著作権を取得することはありません。ただし、当社は、本サービスの提供、維持、改善またはプロモーション等に必要な範囲において、ユーザーコンテンツを複製、翻案、自動公衆送信などを、無償、無期限かつ地域非限定で行うことができるものとします。ユーザーは、当社及び当社から権利を承継または許諾された物に対し、著作者人格権を行使しないものとします。

8.禁止行為について
ユーザーは、本規約の他の条項に定めるものの他、本サービスの利用にあたって、以下の行為またはそのおそれのある行為を行ってはならないものとします。
(1)他のユーザー、当社または第三者に不利益または損害を与える行為
(2)公序良俗に反する行為
(3)法令に違反する行為
(4)当社の書面による事前の承認を得ずに、本サービスに関連して営利を追求する行為
(5)当社による本サービスの運営を妨害する行為
(6)本サービスの信用を失墜、毀損させる行為
(7)当社の承認した以外の方法で本サービスを利用する行為
(8)本サービスを譲渡、貸与、公衆送信、使用許諾する行為
(9)本サービスを複製、翻案、編集、改変する行為
(10)コンピュータウイルス等を本サービスで利用し使用をしたり、第三者に提供したりする行為、あるいはそのおそれのある行為
(11)その他、当社が不適切と判断する行為 

9.免責事項について
当社は、本サービスに関する情報およびデータの正常性、信頼性、正確性を保証するものではありません。本サービスにかかる情報によりユーザーまたは第三者に損害が生じた場合であっても、その損害についていかなる責任も負いません。また、当社は、本サービスの利用に起因するソフトウェア、ハードウェア上の事故、ユーザー間またはユーザーと第三者の間において生じたトラブル、その他の事故等による全ての損害についても、いかなる責任も負いません。

10.損害賠償について
本規約に違反して権利侵害等の問題が発生した場合、ユーザーは、自己の負担と責任においてかかる問題を解決するとともに、当社に何等の迷惑または損害を与えないものとし、仮に当社に損害を与えたときは、当社に対して当該損害の全てを賠償していただきます。

11.当社による本サービスの提供中止について
当社は、ユーザーが本規約に違反した場合、当該ユーザーに対してあらかじめ通知することなく、本サービスの全部または一部の内容の提供を中止することができるものとします。当該中止についてユーザーに損害が生じた場合であっても、当社はいかなる責任も負いません。

12.本サービスの変更・一時中断・廃止について
当社は、本サービスの内容を必要に応じて変更することがあります。また、メンテナンスや内容更新のため本サービスの提供を一時中断、あるいは本サービスの廃止を行う場合があります。当該変更または一時中断、廃止によってユーザーまたは第三者に損害が生じた場合であっても、当社はいかなる責任も負いません。

13.本規約の改訂
当社は、随時本規約を改訂できるものとします。当社は本規約を改訂した場合、その都度、改定後の本規約を掲示することによってユーザーに告知するものとし、改定後の本規約は当該掲示の時点で効力を生じるものとします。

14.準拠法、協議、管轄
本規約の解釈および運用は日本法に準拠します。 本サービスに関連してユーザー、当社ないし第三者との間で疑義、問題が生じた場合、その都度誠意をもって協議し、解決を図るものとします。 協議によっても疑義、問題が解決しない場合、これらに関する紛争は当社の本社所在地を管轄する地方裁判所または簡易裁判所を第1審の専属的合意管轄裁判所とします。
 
附則
本規約は2022年9月30日から実施します。