2001.01.08
昨年の話の続きです
「高校サッカー取材日記」
〜その2〜
野洲川を渡り、安土城址の看板を見、平成の滋賀県のサッカー所、草津市へと到着した。「温泉があって良いなぁ」と思うのは間違い。滋賀県の草津市には温泉が無い。草津を下りて大きな荷物を駅前のホテルに預けると、タクシーで草津東高校へ。実は千円かからぬ距離だったのだが、運転手に「福島から来たんです」と話すと快く送ってくれた。
「福島って、関西にもあるんですわ。」
「そうですよね、確か郡山って地名も関西にありますものね。」
「せやろ。はぁ…北にある福島でっか。って事は、上越新幹線ですか?」
「いえ、東北新幹線なんです。」
「あっ東北……いやぁ、すんまへんなぁ。もう、わしあんぽんたんやから。」
福島県は残念ながら関東以西の人に印象が薄いのは事実である。
それにしても関西人は普通の人の喋りも面白い。
「ああ、お客さん、えらい儲け話、教えましょか?」
「え、何ですか、教えて下さいよ。」
「買うてったら如何です?今日まででっせ。」
運転手の言う方向には、宝くじ売り場。
「いやぁ私はくじ運がからっきし駄目なんで、ここ10年以上買った事がないんですよ。」
「んな事言うたかて、買わな当たらしまへんで。」
「運転手さんは買ったんですか?」
「ああ、今回は買うてへんなぁ。ま、無理して買わんと、持っとるマンション売ったら27億位にはなりますよってなぁ。」
「はっはっは。今までどの位当たりましたか?」
「せやなぁ、当たって3000円か1万円かそこらですわ。んな、宝くじ言うたかて、儲からしまへんわ。」
と一つの話題が面白おかしく転がっていく。残念ながら、私は東京や福島でこうした運転手にあった試しが無い。文字通り、草津東まではあっという間だった(尚、記憶を頼りに書いているので、方言が間違っていたらごめんなさい。雰囲気はこんな感じで、運転手は出身が大阪と言っていました)。
午後の練習前に小林茂樹監督に挨拶を済ませ、早速選手の取材開始。しかし5〜6人に話を聞いたところでタイムアップ。練習が始まった。その間、監督に話も伺えたし、「何、まだ聞いてない選手って誰ですか?なら呼びますわ。」と一人一人練習の合間に呼んで頂けて、大変助かった。練習後は選手の顔写真を撮ったり、残りの選手に話を聞き、この日の練習取材は無事終了。因みに練習は選手の評判通りの、理論的な教え方のごくごく一部を垣間見せてもらった。
帰りはタクシーを呼ぶには余りに気が引けたので、歩いて帰る事に。歩いてみると閑静な住宅街。何でも京都に近い事からベッドタウン化が進む町だという事だが、鉄道の便が良い割には高層住宅も少なく暮らす環境としても良さそうな所だ。
夕方に宿に着くと、資料整理をしながらびわ湖放送を見る。高校サッカー担当の牧田アナが進行する夕方ワイドが流れている。適当な時間を見計らい、草津駅からびわ湖放送の最寄駅、大津駅へ。取材でお世話になったスタッフに挨拶に行く為である。タクシーでかなり急な坂を上り下りし、坂の上に建つびわ湖放送へ。高校サッカーのKディレクターがある部屋へ招き入れてくれる。
「あれが琵琶湖ですよ。」
町の夜景が明るく浮かぶ隣に、ぽっかり空いた闇の部分が琵琶湖だと言う。
このあとKディレクターと番組を終えた牧田アナと挨拶と四方山話を交わし、再び宿へ。翌朝の出発は早い。結局、今回私が見た琵琶湖は真っ黒いシルエットだけであった。本当はどんな湖なのだろう??
(つづく)
〜その2〜
野洲川を渡り、安土城址の看板を見、平成の滋賀県のサッカー所、草津市へと到着した。「温泉があって良いなぁ」と思うのは間違い。滋賀県の草津市には温泉が無い。草津を下りて大きな荷物を駅前のホテルに預けると、タクシーで草津東高校へ。実は千円かからぬ距離だったのだが、運転手に「福島から来たんです」と話すと快く送ってくれた。
「福島って、関西にもあるんですわ。」
「そうですよね、確か郡山って地名も関西にありますものね。」
「せやろ。はぁ…北にある福島でっか。って事は、上越新幹線ですか?」
「いえ、東北新幹線なんです。」
「あっ東北……いやぁ、すんまへんなぁ。もう、わしあんぽんたんやから。」
福島県は残念ながら関東以西の人に印象が薄いのは事実である。
それにしても関西人は普通の人の喋りも面白い。
「ああ、お客さん、えらい儲け話、教えましょか?」
「え、何ですか、教えて下さいよ。」
「買うてったら如何です?今日まででっせ。」
運転手の言う方向には、宝くじ売り場。
「いやぁ私はくじ運がからっきし駄目なんで、ここ10年以上買った事がないんですよ。」
「んな事言うたかて、買わな当たらしまへんで。」
「運転手さんは買ったんですか?」
「ああ、今回は買うてへんなぁ。ま、無理して買わんと、持っとるマンション売ったら27億位にはなりますよってなぁ。」
「はっはっは。今までどの位当たりましたか?」
「せやなぁ、当たって3000円か1万円かそこらですわ。んな、宝くじ言うたかて、儲からしまへんわ。」
と一つの話題が面白おかしく転がっていく。残念ながら、私は東京や福島でこうした運転手にあった試しが無い。文字通り、草津東まではあっという間だった(尚、記憶を頼りに書いているので、方言が間違っていたらごめんなさい。雰囲気はこんな感じで、運転手は出身が大阪と言っていました)。
午後の練習前に小林茂樹監督に挨拶を済ませ、早速選手の取材開始。しかし5〜6人に話を聞いたところでタイムアップ。練習が始まった。その間、監督に話も伺えたし、「何、まだ聞いてない選手って誰ですか?なら呼びますわ。」と一人一人練習の合間に呼んで頂けて、大変助かった。練習後は選手の顔写真を撮ったり、残りの選手に話を聞き、この日の練習取材は無事終了。因みに練習は選手の評判通りの、理論的な教え方のごくごく一部を垣間見せてもらった。
帰りはタクシーを呼ぶには余りに気が引けたので、歩いて帰る事に。歩いてみると閑静な住宅街。何でも京都に近い事からベッドタウン化が進む町だという事だが、鉄道の便が良い割には高層住宅も少なく暮らす環境としても良さそうな所だ。
夕方に宿に着くと、資料整理をしながらびわ湖放送を見る。高校サッカー担当の牧田アナが進行する夕方ワイドが流れている。適当な時間を見計らい、草津駅からびわ湖放送の最寄駅、大津駅へ。取材でお世話になったスタッフに挨拶に行く為である。タクシーでかなり急な坂を上り下りし、坂の上に建つびわ湖放送へ。高校サッカーのKディレクターがある部屋へ招き入れてくれる。
「あれが琵琶湖ですよ。」
町の夜景が明るく浮かぶ隣に、ぽっかり空いた闇の部分が琵琶湖だと言う。
このあとKディレクターと番組を終えた牧田アナと挨拶と四方山話を交わし、再び宿へ。翌朝の出発は早い。結局、今回私が見た琵琶湖は真っ黒いシルエットだけであった。本当はどんな湖なのだろう??
(つづく)
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